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ひとつの光のかたち

2012.11.21(22:16)

PINKPINK
(2012/04/15)
大森靖子

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 11月11日(日)

 またなにか演劇を見にいくはずでチケットをとっていたけれど、起きたらなんだかもうまにあわない時間だったから、だいたいこの世界のすべてのものごとに嫌気がさして、「月夜に響くノクターン Rebirth」をひたすらやっていた。
 リスティルまではBrave Clearをしていたけれど、何度戦ってもリスティルに焼きころされて勝てなかった。最初のほうこそ使い魔を先頭においてずっと防御させていればあんまりダメージを受けることなく順調にダメージをあたえられるのだけれど、先頭の使い魔の体勢を崩されて、そのあと通常攻撃をくらってサイドワインダーで炎の斧が発動して一瞬で使い魔が死んでレヴィエルもルナも瀕死になって、こちらの体勢を整えきれないで焼かれたり斬られたりして死につづけた。だから、もういままでのすべての誇りを捨ててレベルをあげて挑んだけれど、それでも使い魔はやっぱり途中で死ぬので、ルナにずっとレヴィエルを回復させてレヴィエルで攻撃をがんばってようやっと勝った。1度Brave Clearを逃すとあとのBrave Clearなんてどうでもよくなるので、レベルをあげてあとはふつうに遊んでいた。
 夜中の12時をまわったくらいでシルフィールにみんな斬りころされて、あまりにも悔しくて、もういっかいレベルをあげて夜中の2時くらいにシルフィールを倒して、眠った。

 
 11月12日(月)

 会社にいった。帰って「月夜に響くノクターン Rebirth」のつづきをやった。もうBrave Clearなんてとっくにむりなので、ラストダンジョンをとにかくかけまわって敵と戦ってレベルをあげてばかりいた。夜霧の剣が2本あつまったあとのレヴィエルがあんまりにもすてきすぎて敵を2秒で瞬殺できるのでひたすらたのしく、ずっとレベルをあげていた。レベルが42くらいにあがったところで、もう勝てるよねと思った。勝った。
「月夜に響くノクターン Rebirth」がたんじゅんにすばらしいのは、たとえば「テイルズ」よりもずっとずっと中二病的な世界にどっぷりと彩られていることだと思う。たぶん、いままでこれほどまでに恥ずかしげもなく中二病的要素をふんだんにいれて走りぬけたゲームもほとんどないと思う。すばらしかった。


 11月13日(火)

 会社にいった。帰って、やることがないのでしかたなく、ぱるん「Re:Kinder」をはじめた。


 11月14日(水)

 会社にいった。帰って、やることがないのでしかたなく、ぱるん「Re:Kinder」をやって、クリアした。それなりにおもしろいけれど、どっぷりはまれるほどじゃないと思う。このゲームもすこしまちがえれば仲間(友達)が次々死んでいって、わたしは死ぬたびにリセットをしていて、やりなおすとまた長いイベントがはじまってすこしめんどうくさかった。ゆういちが最初に一時的に仲間になったとき、ステータス画面を開くと「真犯人」としっかり書いてあるのは斬新だったと思う。そういうちいさなネタはうまいのに、たとえば、ピエロに誘われたゆういちの悲惨な過去を眺めるシーンのつくりかたはあんまりうまくない。過去がシーンごとにくぎられていて、それが7つとか8つくらいつづいていて、その区切りのあいだにもけっきょくプレイヤーは目のまえの鏡みたいなものを調べることしかできなくて、けっきょく、はじまったシーンのせりふもボタンを連打して読みながしたい欲求にかられてしまう。かんたんにいえばテンポがわるいということなんだけれど、なにをどう改善したらいいのかということを、わたしは知らない。
 そのあと、さてなにをやろうかなと思って、いろいろなゲームをはじめてはやめてはじめてはやめて、さいきんゲームばかりやっていたから、どのゲームをやってもおもしろそうともおもしろくも感じられない悲惨な状況が生まれてしまって、どうしようと思った。そのなかで、たったひとつだけできるのがあって、それがTACK「B.B.ライダー」だった。


 11月15日(木)

 会社にいった。帰って、TACK「B.B.ライダー」をやった。


 11月16日(金)

 会社にいった。帰って、TACK「B.B.ライダー」をやろうと思ったけれど、CKさんからごはん食べにいこうというお誘いがあったのでてくてくとでかけてごはんを食べた。なにか話をしたけれどだいたいすべてわすれた。


 11月17日(土)

 この日は地点を見にいく予定でだから当然でかけなければいけないのだけれど、朝起きたらふつうにまにあわない時間でびっくりして、びっくりしたからTACK「B.B.ライダー」のつづきをやって、夜中にクリアして泣いた。
 村上春樹は小説以外の文章はあんまり好きじゃないけれど、たしか、ティム・オブライエン「ニュークリア・エイジ」のあとがきで、「僕はこの小説にでてくるどの人物にも感情移入できない。でも、僕はこの小説にでてくるどの人物も好きだ」というようなことを書いていて、きっとそれはとてもゆたかで、とてもすてきなことだと思った。わたしは「B.B.ライダー」にでてくるどの人物も好きだと思った。強いてあげればハイブリッド、カルラ、シルバ以外の冥王会のひとたちはどうでもいいけれど、あれはむしろ、どうでもいいということ、ボケを発することすらもできないということがキャラクターとしての位置づけとしてあって、それはむしろハイブリッドやシルバ、あるいはロンドや二トスのひきたて役みたいな面も持っているから、なんともいえないと思う。二トスやカロス、そしてとくにロウリィ・ゴースの愛らしさはどうしたことだろうと思う。このゲームはRPGとしてはほとんど破綻しているように思う。物語を進めればダンジョンはたしかに増えていくけれど、それはダンジョンと呼んでいいのかどうかも不安になってしまうほど粗末なつくりになっているし、物語上にそもそもダンジョンがほとんど、たぶん最初と最後、あとは過去編でのひとつしか登場しない以上、それは物語を進めるうえでのレベル上げポイントとしての役割しかほとんど持っていない。だから、それはRPGがひとつの形式としてあって、それ以上の意味はきっと、ない。旧スクウェア「ゼノギアス」において、物語があまりにも壮大になり、そしてあまりにもおもしろくなりすぎてしまったがゆえに、結果的に後半まるまるRPG要素を排してイベントと語りの連続に狂気的におちいっていたのとおそらくおなじことが最初からおこっている。形式、というものはきっとただそれだけで表現でありえていて、そしてたぶん、ほんとうにおもしろい作品をつくることができないひとたちには形式が表現でありえるということを理解できないだろうと思う。わたしの考えだと、「B.B.ライダー」の登場人物たちは作者が「このキャラはこういう設定で~」というふうには生みだされていないと思う。たぶん、作者はあまりも自然に登場人物をつくりだして、あまりにも自然にしゃべらせて、あまりにも自然に行動させている。たとえばウェルチについていえば、作者はそもそもの設定としてグラフィックと「関西弁、十字八剣のひとり」ぐらいしか考えていないように思う。そしてその勢いでたぶんイベントがつくられているように思う。たぶん作者はそのイベントに直面したその瞬間において各人物の行動とせりふを生成しているように思う。ウェルチは物語の中盤から「地味キャラ」という属性を取得して、イベント中にスキップされたり、ひとりでボケとツッコミをくりだせるようになっていく。いいかえれば、ウェルチという登場人物はゲームのなかでその都度生成されている。そしてそれはカロス(ギャグキャラだから攻撃されても再生する)、二トス(おっぱい)、オラクル(草)、ロウリィ(ロリ子)、ルゥ(る?)、ガレリアン(ホモ)、マックス(ぶた)とか、おそらくはほぼすべての登場人物に適用されている。だから、このゲームはほとんどわたしたちがプレイするそのたびに生成がくりかえされている。作者のおそらくはただの思いつきが躊躇なくとりいれられ、そして、その生成の過程がおそらくは最初から練られていただろう感動的な(シリアスな)物語と齟齬をきたすことなく溶けあっている。そしてその転倒として、最初から貧乏キャラとして登場したベルフラウは魅力に欠けている。わたしはたぶんすごくたんじゅんであたりまえのことを書いているけれど、わたしの考えだと、そういうことがほんとうにできるひとはこの国には何人もいない。たとえば「月夜に響くノクターン Rebirth」も「Re:Kinder」ですらも、実際にどうつくられたかは知らないけれど、かりにあらかじめすべてのシナリオとせりふを文章で書きおこしてからつくりはじめたとしても、物語、シナリオ、せりふとしてはほぼおなじものができあがるだろう。だから、かつてゴダールがかつて「ほとんどすべての映画は映画ができあがるまえにすでにつくられおわっている」と言ったように、つくられる過程においてつくられるということが本質的にはほとんどない。わたしはそれをそう呼びはしないけれど、それは一般に才能とかセンスとか呼ばれている。芸術は形式と表現が手をとりあった場所に生まれるひとつの光だろう。「B.B.ライダー」はたしかにひとつの光のかたちをしていて、とても、とても、美しい。




コメント
いいねぇ~
【2012/11/22 02:23】 | 山口孝志穂 #mQop/nM. | [edit]
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