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恍惚として足を裂き

2009.01.05(01:37)

 おまえに聖戦を貸してやろう。俺は賽を投げ、壁の染みを拭っているだろうから。だんまりを決めこむな。犬の頭は半分なくなりはしたが、それでも俺たちは尻尾をふりふり寂しさが書いた手紙すべてを回収するために若年の荒野を行くのだ。女の匂いを嗅ぐのは美しくない。何故なら俺の妹はもうすでにオレンジをすっかりもぎとってしまったからだ。何よりも潤いと種を必要としているのは俺なのに、その女は生来の甘さから俺を飛びこえ、おまえのちぎれた頭にオレンジをあてがい、まるで黒死病を飲みこんだみたいに叫ぶのだ。ああああんたの頭ってオレンジと区別がないのね。

 口を拭う術を知るべきだ、
 雪を溶かすでもなく、斧を担ぐでもなく、
 ただ平坦に、
 動脈をわけあおうよ。

 何故おまえはいつでも本の頁をめくりすぎる。
 それは頁ではない、ただの簪だ。
 何故おまえはいつまでもその頁を読んでいる。
 ゆっくりと息を整え、ヘッドフォンを外すんだ、
 そうすれば何も怖いことはない。
 まだおまえはその前の頁を読んでいないのだから。

 バスタブに閉じこめた明くる日の夜だった。
 肉を食べおえた蜥蜴が日没をようやく告げ、
 農民は鍬の柄で子供を一人ずつ殺していく。
 猫の目はまだ知らない時間を読んでいた。
 俺は煽いでいる。
 世界の裏側で消えかかる火のかけらだ。

 口を拭う術を知るべきだ、
 雪を溶かすでもなく、斧を担ぐでもなく、
 ただ平坦に、
 俺を愛しあおうよ。

 おまえの口あたりはひどく悪い。なるほど醜く歪んですら見えるか、羽毛が嫌いだと言ったのは俺かおまえか、とにかく、俺たちはいつも他人に白い服を着せようとしている。理科室で蛇口を捻り、焚き火にゴム人形をくべたなどと言うのだ。おまえが探しているのは仕事だったはず、だがおまえはいつしかそんなことをすっかり忘れ、雪を溶かすでもなく、斧を担ぐでもなく、足の爪ばかりを日がな一日いじくっている。





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