僕らの接点第3章

2010.03.25(02:04)

僕らは満月草をとりにいく 舌をまるめて
 墓場の豚をかきわけ (…接点の1
(しゃべると死んでしまう 
(おじいさんにそう言われたから
(死んでしまったことを思う
濡れそぼってからの雨降り 僕らの説明
 敗残兵たちの敗残 そして僕らの説明
月には墓が眠っていた
 苦しくって汗をかいて 首から股間まで
びっしょり濡れた
 下半身を落ちていくさなかで
 いっしょになろう
「撃ってからにしてよ。」
「それから豚を買ってきて。」
「ふたりぶん。」
「わたしとは関係ないところで、
「おじいさんになってごらんよ。」
 のびた爪が足になりながら
月を盾として
 僕らは複数に散らばった犠牲を思うだろう
「統合せよ。」
「説明を統合し、
「わたしたちを野蛮にせよ。」
名前のなかった兵士が民間人を撃って
 名前をもらう 発射された銃弾
僕らの説明 インフルエンザの末期症状
として 口から手を吐く
 のびたものが足をつかんで 爪が生まれる
僕らの説明?
「凍結した。
「きみの表情を凍結し、
「俺たちを愛にせよ。」
ぶつからなかったものと
 石と転がる 二重の底に見つかる
人形たちの踊りの銃撃
戦場ではもうすこしかたつむりを
 殻を巻いて 巻いて 食べたなら
僕らは 逆さに吊られたアルコール…
 きみたちの説明!
革命をしようと屋上にのぼった!
 長い髪の毛をはためかせたきみは
陽の光を浴びながらにっこりと微笑み
あれは雪だね
 でも僕らは知っていたんだ
それが死んでいったひとの魂だと
 でもきみたちは言わなかった
僕らの説明 きみたちの説明
 僕は告白をした
きみだけがあの雪にならないようにと
僕らはきみの手をにぎった
僕は笑おうとしたんだ
 信じていたんだ
きみの純真が髪の毛の先から滴り落ちて
 それが日陰になっていたことを…

夏の日の
 かたつむりのまわり
僕らの説明 きみの説明
 祝福されない
僕らの接点第2章
「犬の首を追いかけて、
「屋上から落ちたあのひとに、





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