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失われた植物たちがわたしを模倣している

2012.08.28(23:25)

 宇宙人にさらわれた街はにんげんのにおいが濃い
下半身を燃やされたとかげが街路樹を伝い
  わたしのこころのいちばん深いところにやさしくふれる
頭のなかに投げやりな命令がくだり
 この世界と革命してください
草原で見たいちまいきりの絵には母親が描かれ
  孤独な宇宙人が絵に向けて放尿している
彼の性器は銀色に輝いてどんな太陽よりもまぶしい
 光がわたしの部分に母親をきざみつける
花がひとつひとつ感覚をなくして枯れていく
   宇宙人の皮のなかにはにんげんがはいっていることを
 わたしだけが知っている 

屋上から雷雨を見あげる
 わたしに開いた穴に雨のひとつひとつがふたをして
もう わたしのなかには
 たったひとつのにんげんののこりかすも
  はいってはこれない
 宇宙人はべつの惑星のひとたちと戦っていた
わたしたちの兵隊が陸上を戦車で走り
  海のなかで奇形の魚を銛でついている
だれもいない街のなかでだけにんげんの気配がする
 水分のない父親がわたしを背負って荒野をいく
砂漠をわたる駱駝のこぶのなかに
  たったふたつだけわたしがはいっている
げろげろと胃液を吐いてみればただの拳銃だった
 なんらかの友好があったほうが世界は戦争しやすい
逃げだした2ばんめの人類を宇宙人と名づけてしまったあやまち
  編みあげ靴を脱ぐときだけ
 内側に死んでへばりついた7匹の蝿に気がついてしまう
わたしたちの兵隊は宇宙人をかこいこんでなお
  なにも言わない 彼らの喉のおくにも蝿がいるんだろう
雨すらも蝿に変わる  世界の世界の夜明けの白い光
 光のなかでたんじゅんに髪を洗う
指と指のあいだのかわいた土が血のようにあとをひく

 きみの頭には斧がささっていてとれない
その斧をとることができるなら
 きみが生きかえられないまでも宇宙人をひとり
  やっつけることさえできるのに
きみが死んでいるのに笑っていた
もしも指の数がいくつかたりないのなら
    僕のぶんをつかってくれてもいい
くしゃくしゃの詩集を懐にしまいこんでなお
  なんにも言わないでただ距離だけを縮めた
はみだしてしまったものをしまうだけで
 ほんとうにはきみは生きていける
それができない あるいはやりきれないというのであれば
  きみが生きたくない あるいは
 もう生きてはいないだけ

わたしは壁面に描かれたうその色をしていた
 斧は空に吸いこまれてしまった
死が完璧だったならよかった
  わたしはなにも感じないで
 もうかたちは猫だけどそれで許してほしい
半分に割れた顔面を持って街を歩いていく
  道路がだいたいすべて砂に見えた
夜中に宇宙人たちが焚き火をかこって泣いている
 この世界がきたないから泣いている
わたしの肺の振動が模造品をつくりあげている
  つめたい月光がほんとうにはない陰影をあたえている
 回転すればするほどわたしの破片が飛んでいく
手紙が飛んでいってしまったあとだけ
  言葉もまた飛んでいく
失われた植物たちがわたしを模倣している
 宇宙人はまだ泣いていた 
この世界がきたないきたないと言って
  にんげんのように泣いていた





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