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わたしの歌声で被曝する

2013.07.21(21:58)

 夜の一部のかたすみで
  たったひとつの夜の一部のかたすみで
   王国がわたしの耳もとでくずれおちてゆく

星空に見たてられた田園で
家々の壁紙のその裏側で
絶え間なくくりかえされる残響のなかで
頭のない犬がわたしたちの惨劇を抱えこんでは焼かれている

 あなたが存在しない というたとえの背理だけがなお
確定されゆくもののなかで閃光だ 遠い雨と暗黒の区別が
  つけられなかったわたしたちの時代 
 荒野で死んでいった聖なる死体のかたわらで
ただ一滴の水を飲むことが
  あなたにとってそんなにも重要なことでありえるだろうか

わたしたちは対岸にいる
 汗で発情した森はおくそこに性器を隠している
  犬をつれた狩人が心臟に矢をさして血を流して泣いている
光景のすべてが遠い場所の戦争で再生される
    惑星が頭のなかでまわっていてとれない

あなたがもたらした価値はわたしたちの田園の
 たった一粒の麦の名前となるだろう あなたの記憶と魂を
  わたしは夜の食卓でかみくだいては吐くだろう
あなたはそれをうらぎりととらえてはいけない
 なぜならあなたは田園ではないのだから
  田園ではないあなたが田園となってしまうのであれば
                それはただあなたの欠落だろう
それでもわたしを許さないでほしい
 なぜならわたしはあなたが田園となってしまうことを
  まったくのうらぎりだと感じているのだから
  それも ひどくたやすく

あなたのいない魂の表皮が剥がれてゆく
 犬のふりをした子供たちに餌をやることがたのしい
  ほんとうに たのしい 
わたしではなかったはずのものたちが
 いまは わたしであるかのように見えてゆく
あらゆる子供たちも あらゆる田園も あらゆる歌声も
           かつてわたしではなかったはずのわたしだ
         その白のなかで王国をうたうわたしをうらぎる
                       あなたではない
          ただあなたをうらぎったわたしへのうらぎり


わたしは歌をうたう機械ではない
 そのかわり あなたの田園が機械であればよかった
  わたしの光もわたしの心臟も
   あなたのための油であればよかった
   油まみれの底辺でさえあれば
   あなたも田園でなくてもよかったのに


魂のための夏がやってくる
 目をそらしていてほしい
 この夏
 わたしはわたしの歌声で被曝する




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