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映画評(日本人監督)

映画評 青山真治/シェイディー・グローヴ


シェイディー・グローブ〜恋は突然に〜シェイディー・グローブ〜恋は突然に〜
(2000/04/28)
ARATA、粟田麗 他

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 僕のなかで青山真治監督の最高傑作は『ユリイカ』であり、また、世間で言われている代表作も『ユリイカ』であることも間違いないと思う。でも、『シェイディー・グローヴ』という作品もまた、傑作だと思った。『ユリイカ』をのぞけば青山真治監督の最高傑作だと思った。
『シェイディー・グローヴ』はおそらく『冷たい血』の延長上にある映画だと思う。『冷たい血』を僕はあまり好きにはなれなかった。あの映画はとても泥臭い感じがした。ひとつの趣味の話として、僕は泥臭い映画があまり好きではないような気がする。『冷たい血』がたとえば村上龍だったら、『シェイディー・グローヴ』は村上春樹に近いような気がした。だから僕はとても安らかな気持ちで見ることができたし、同時に不思議なわだかまりのようなものが残ることになった。でも、それはこの映画を否定したいから言っているんじゃない。僕は、ただ、肯定したいだけです。

 この映画は、映像の映画ではなく、音の映画だと思う。「音」というのは、たとえば、主人公を演じるARATAのつぶやきだったり、挿入される不可思議な音楽だったり、する。
「音」というものを映画のなかで前面に押しだすのは、たぶん、難しい。青山真治は『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』でそういうことをやろうと思ったのかもしれないけれど、『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』は僕から見れば、失敗した作品だった。つまらないと言いたいわけじゃない。あれは愛しい失敗作品だと思う。
 現代に存在する「映画」という環境で、音に真っ向から向かうのは難しい。だから、僕は『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』よりも『嫌われ松子の一生』のほうが好きだと思ってしまう。『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』は失敗したけれど、『嫌われ松子』はにんまりと笑って成功した。
 青山真治は『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』の6年前に『シェイディー・グローヴ』を撮っていた。『シェイディー・グローヴ』を撮ったあとに『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』を撮る必要はないとつい思ってしまうけれど、でも、やっぱり『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』には僕の感じることのできなかった何かがあったのかもしれない。

『シェイディー・グローヴ』には、いきなり哲学を語りだす警備員のおじいさんがでてきた。それは、まるでゴダールの『男と女のいる舗道』みたいだった。僕はこういう映画が好きなんだとあらためて知れた。

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桜井晴也

ある売れない芸人が、支配人に言った。
「絶対に観客に受ける芸を思いつきました」
支配人は言った。
「ほう。それはどんなものだい?」
「舞台の上で首を吊るんです」
支配人はしばらく考えたあと、こう言った。
「だけどきみ、その次の日はどんな芸をするんだい?」

   ◇◇◇

5/9づけでニックネーム「キズキ」から「桜井晴也」に変更しました。

   ◇◇◇

自己紹介がどうしても書けません。
何も知りません。
先細りする価値観に開放をあたえるべきかと思います。
非言語区域に戦闘機を飛ばし、即時撤退させます。
本を読んで映画を見て音楽を聴いて、
ときどき演劇を見たり美術館に行ったりします。

文章が書きたいです。
対話の言葉はいつも不器用で、臆病です。
無限のなかから選びとられた言葉が、
私とあなたのあいだで唯一の関係を持ち、
私とあなたを剥離します。
誰かに何かを説明する言葉も、
誰かに何かを伝える言葉も、
誰かが誰かであるための言葉も、
すべてが無意味という意味を身にまとい、
白き柱となり、
世界に降りそそぐとよいと思います。

   ◇◇◇

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