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本当のこころの話をしよう

2009.03.11(01:04)

 某会社のグループ面接に行ってきた。待ち時間のあいだ、あたしの隣の男の子がひとりでぶつぶつずっとしゃべっている。かと思うと突然大声だしてみんな苦笑い、退屈なのか何なのか知らないけれど回転式椅子でくるくる独楽のようにひとりまわる。
「この人絶対メガンテ唱えるよっ! 面接中にがたっと立ちあがり、『隊長! 小生はおしっこがしたいでありますっ!』とか言いだしかねないよっ!」
 極度の緊張とパニックに襲われていたあたしはそう思い、とにかくその子と一緒のグループにならないように祈った。願いがかなった。よかった、今日の血液型選手権最下位だったけど。
 グループ面接は4人で行われて、何故かあたし以外全員女の子で少しだけ気まずかった。ほかの女の子が、エントリーシートに書いた文章をそのまましゃべっているようなとてもはきはきした答えかたをしていてほうっとなった(あたしはもちろんおなじこと2かい言ったよ)、エントリーシートをそのまましゃべるようなことはプラスにはならないとよく書いてあるけれど、実際にそういうしゃべりを見ていると感心してしまう。
 ノーマークだった左隣の女の子が実は本当のメガンテを唱えた。「つらかった経験」という質問で、いきなり、好きなものを失ったことからひきこもりになってしまった体験談をぽつぽつと語りだした。重すぎる。
 あるひとつのものに執着するということはとてもすてきで、たとえば、あたしは今三角みづ紀が死んでも村上春樹が死んでも高橋源一郎が死んでもひきこもりにもならないし、人生における大きなショックを受けることはそうないだろうと思う。でもその行為がいかにすてきであっても、面接試験の場ではふさわしくない。
「いちばんつらかったことや苦労したこと」なんてどうせ人間関係や恋愛関係だったり、そういう人間がらみのごたごたしたことで、それは一時的なものでなくずっと連綿とつらなって現在のあたしに影響を及ぼしていることで、でも、そういう人間関係的なものは面接場ではふさわしくはない。何故ならそれはリアルすぎるからだ。あたしは面接では本当のことは言わない、もちろん今あたしが書いているこの文章も本当のことじゃない、あたしは本当のことだけは言わない、言えない、でもその本当のことを言おうとするその感情だけは絶対的に重く、あたしはいつもそれを怖がってしまう。
 面接官もそうだろう。面接官はそういうことを受けとめたくはないだろうし、受けとめるために面接をしているわけではない。だからあたしは堂々と嘘をついて、嘘だらけで生きていく。大切なものを失った悲しみ、心の傷、そういう話を面接の場で話してしまう彼女はたぶん落ちると思う(ついでにあたしも)、でも彼女はたぶんあの場所でいちばん正しいことをしようとしていた。

   ◇◇◇

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コメント
私、昔、失恋してひきこもりになってしまった男性の小説を書いたことがあります。ちなみに私は失恋くらいでひきこもりになりません。何も食べられなくなるけど。
【2009/03/11 04:41】 | 紅姫 #- | [edit]
僕、昔、失恋して担任の教師を刺してしまった男性の小説を書いたことがあります。今ちょっと読みかえしたらすごい文章がならんでいておもしろすぎました。もう1年は見ません。

僕もひきこもりになることはないのですよ。たぶん一生ありません。しかもどうあろうと食べます。ばくばく食べます。何か食べられなくなりたいです。
【2009/03/11 21:17】 | 桜井晴也 #oSfzfPCQ | [edit]
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