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十字架を自らの手で壊すキリスト

2009.07.30(06:13)

火の馬 プレミアム・エディション デジタル・リマスター版 [DVD]火の馬 プレミアム・エディション デジタル・リマスター版 [DVD]
(2008/08/02)
イワン・ミコライチュクラリサ・カドーニチコワ

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 火曜日、無事、高校野球の決勝戦(地区)が行われたらしいので、とうきょうまで出かけられることになった。ゴーギャンを見にいくつもりだったのだけれど「メキシコ美術のほうがおもしろいかも」と思って世田谷美術館まで足を延ばす。世田谷はあまりに遠すぎたけれどとてもいい街だった。きっと住むならああいう街なのだなと思った。メキシコ美術はとてもとてもおもしろかった。特にホセ・クレメンテ・オロスコの「十字架を自らの手で壊すキリスト」の絵が真っ黒で真っ赤で十字架もキリストも真っ黒で真っ赤でなんだかこわくてかっこよくてずっと見ていたあのキリストかっこいい。ほかには「亡霊たちⅣ」もぜんぜん意味わからなくてこわい。ギエルモ・メサ「信仰心篤い人たちの頭部」は異様にはくりょくがあってすごいし、マヌエル・ロドリゲス・ロサノ「ホロコースト」の手は異様にこわい。全体的に、こわい絵がいっぱいあった。こわい絵がよかった。
 砧公園をぶらぶら散歩しながら駅までもどり、水道橋まで行き喫茶店でえんえんとカフカを読んだあと、アテネ・フランセまで行きパラジャーノフ「火の馬」を見た。タルコフスキーのときはがらがらだったくせに、パラジャーノフ「火の馬」はいっぱいでだいたいの席が埋まっていたことにびっくりした。そんなに人気あるなんてね! 
「火の馬」は衝撃的におもしろくて、「あー見にこれてよかったー」と見ているあいだに20回くらい思った。パラジャーノフは「ざくろの色」と「スラム砦の伝説」の2本しか見ていなくて(両方ともおすすめだよ!)、これはもうあっちの世界へ行ってしまったあとの作品だけれど、「火の馬」は長編デビュー作だけあってぎりぎりこちらの世界にとどまったままの作品だと思った。ちゃんと劇映画の形式になっていて、のちの作品への萌芽はあるけれど、ストーリーもちゃんとわかる(というかある)。「ざくろの色」は平面を正面のカットからまるで絵画のように撮った映像の連続であったけれど、「火の馬」はそうじゃなくて、カメラがまわりまくりぶれまくり動きまくり揺れまくりで飽きない。ほとんど眠れずに行ったのにもかかわらずこのあたしが眠くならなかった。寝ないで全部見れた。あの! パラジャーノフの映画で! あたしが! 眠くならなかったんだよ!? こんなすごいことがあっていいはずがない! どこの国の映画を見ても、たいていの場合、テレビやそのほかの勝手なイメージがあるから、「見たことのある風景、見たことのある色、見たことのある映像」として享受しちゃうけれど、ほんと、パラジャーノフの描いている風景はすごいし、色も衣装もすてき! 見たことのないものを直接的にここまで見せてくれるひとは、あたしの知ってるかぎりパラジャーノフだけだよ。きれい。ほんときれい。あーすごくきれいできれいだった。男の子と女の子が裸で川遊びしてるシーンのうつくしさと言ったらもう! 家のなかの風景もほんとにすごい。平面でのっぺりしていてつくりもののミニチュアっぽくあるんだけれどそれがぜんぜんうそっぽくなくてほんとにきれい。よかった。パラジャーノフ好き。
 こういうのをつくっただけで投獄される(一因になる)国というのは、ほんとに何かにばかみたいに一生懸命だったのかもしれないよねっ!

   ◇◇◇

 ゴダール「アルファヴィル」を見た。感想は特にない。あまりになさすぎてびっくりする。
「エヴァ」の7話から12話を見なおした。今テレビ版を見るといかに新劇場版の映像がきれいかがわかっておもしろい。特に、「新劇場版:序」を見たとき、あたしラミエルのあまりのかっこうよさに鳥肌がたったのだけれど、それだけじゃなくて、今見るとわりとしょぼい使徒たちが新劇場版ではほんとうにかっこうよく描きなおされていてすごい。テレビ版だと、たとえば宇宙から落下してくる爆弾型みたいな使徒はけっこうあっさり倒しているけれど、新劇場版だとこう手がでてきたりなんだりで、細かいところがぜんぜんちがってすごいすごいすごい使徒かっこういい。テレビ版だと時間があるから、たとえばアスカの心理描写がちゃんとできて、新劇場版だと時間がないかわりにアスカの心理描写なんてすっとばして「綾波ー!」に直結するわけだけれど、そういうやりかたは映像のクオリティとあわせてもとても正しいと思うし、やっぱり、テレビシリーズと新劇場版は両方見て、両方楽しむといいと思うよ! アスカがかわいくて死ぬかと思った。アスカかわいい。

   ◇◇◇

 以前、ある女のひとに手紙をもらった。その手紙は3枚くらいあって、どの手紙にも何故か左上にとてもかわいい女の子の写真(余裕でぜんぜん知らないひと)が貼ってあって、その下にいちいち「彼女にしたいタイプ?」とか「小説のモデルにしたいタイプ?」とか「好みだけれど興味はないタイプ?」とか書いてあった。手紙の内容とはあたしが見たかぎりまったく関係ない。最初読んだときもひとりで笑ったけれど、今思いかえしてみたらなんだかすごくシュールに思えて、とても楽しい。あたしはつまり、なんて言えばいいんだろ、その手紙がとてもとてもとても大好きかも!と思ったんだ。

   ◇◇◇

 パラジャーノフの映画はたぶん名前を隠してもパラジャーノフの映画だとわかる。ゴダールの映画もわかると思う。もしかしたら井口奈己も。高橋源一郎も村上春樹も舞城王太郎も柴崎友香も名前を隠して読んでもわかると思う。すごいがんばれば三角みづ紀もわかる気がする。「ある小説の横には必ずあるひとの名前が書いている。そこにいったいどういう関係があるんだろう?」と誰かが言っていた。こういうことを考えていると、名前を隠して読んだとしても誰のものかわからない作品になんの価値があるんだろうと思う。名前を隠して読んで誰のものかわからない作品を書いているひとはいったい誰なんだろう。
 つまりそれは今の俺にちがいない、のだけれど。
 自分のスタイルのようなものを見つけている書き手をすごいと思う。だけれど俺は、「そのスタイルが他者にとっておもしろくないとしたら、そのスタイルを洗練していったとしてもどうにもならないんじゃないか」と思う。「そしてそのスタイルに固執しているひとはとてもあわれに見えてしまうかもしれない」とも思う。しかしそれと同時に「いつまでたってもスタイルを定着しようとしない・させない・できない、そのやりかたはばかだよ。けっきょくおまえには何も書けはしないってことだよ。おまえは誰でもないってことだよ」とも思う。

   ◇◇◇

 今月の「ENTAME!」の表紙の小倉優子がえろすぎるので元気でた。




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