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痔には資本論より般若心経

2009.09.20(17:00)

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 ぴかぴかぴかちゅう。かわいい。

 ◇◇◇

 今日の渋谷はさいあくに怖かった。マクドナルドにはチキンタツタを食べたいひとがたくさん並んでいるし、何かお祭でどんちゃんどんちゃんやっているし、H&Mの渋谷店が今日オープンだったせいでぴんく色に染まった人たちが通りをねりあるいているし、あたしはあまりの恐怖で発狂しそうだった。戦争が始まったのかと思った。渋谷は基本的に怖い街なので、イヤフォンを耳に入れて下を向いてユーロスペースやBunkamuraまで一直線、用事が終わったら誰かに刺されないうちにそそくさと駅まで退却、ということを日常にしている。渋谷こわい。
 ライズXでライアン・ラーキンのアニメをたくさん見た。ライアン・ラーキンというおじさんは「ウォーキング」というひとが歩いているだけのアニメで絶賛されたけれど、その後才能が枯渇し「働くのいやん」と言いだしホームレスを続けていた。こういうエピソードは好き。ライアン・ラーキンのアニメを見ているとその自由さには惚れ惚れしてしまう。庵野秀明のアニメで言えば、「エヴァ」はリアリズムのアニメで「フリクリ」(鶴巻監督)は非リアリズムのアニメだと思う。「アニメであっても、わたしたちは現実に見たものしか描くことができない」と言ったのは押井守だ。現実を模倣することで描けるものもあるけれど、アニメ表現を記号として現実の模倣から遠ざかることで表せるものもあると思う。「ジャングルはいつもハレのちグゥ」のアニメ版や「フリクリ」はそういう意味でとてもすぐれたものだと思う。ライアンを見ると、「すべてのアニメはメタ構造だ!」と思えてすてき。
 Bunkamuraにて「ベルギー幻想美術館」を見る。「FF6」あたりに影響を受けまくったあたしからすれば見ていてよだれがたらたら落ちるほどにしっとりとした絵がたくさんあって、うれしかった。暗い、陰鬱とした、わけのわからない絵がたくさんあって、こういう類の展覧会はもっともっとやってほしいと思う。ハンマースホイが描いた奥さんの絵にもなかなか衝撃を受けたけれど、マグリットが描く奥さんの絵「ジョルジェット」にもなかなか衝撃を受けた。奥さんはかわいく描こう! ここで生首をひとつじゃなくてふたつ描けるところが、マグリットのすごさだと思う。ポール・デルヴォーはやっぱりすてき。このひとは女のひとしか描かないので好き。「海は近い」は数ヶ月前にもたしか上野で見たばかりだったけれど、何度見てもすてきなので、今回もじっくり見た。上半分だけ見れば70年前ぐらいの東京のイメージに見えて気になって気になってしかたがない。月はきれいだし、ぶちぬいた構図も耽美性が光っているし、服を着た金髪の女性はきれいだし、だいすき!
 そのあと、知りあいのひとが主催している「小説新人賞を獲るための勉強会」的なものに参加する。あたしは「小説新人賞を撮るために役にたたないこと」だけしかふだん積極的に考えようとしていない。ゴダールは自分の映画の主演女優に「僕がきみに望むことは、撮影現場まで歩いてくることだけだ! なんだったら帰りはタクシーを使ってもいいよ!」と言った。あたしがほんとに興味を持っているのは映画撮影の現場においてそういうことを言うかどうかについてだけれど、新人賞のことを考えてみるのはとてもいいことなのかもしれないと思った。ひとつの作品にたいしてひとつの角度から統一的な意見がでること、そしてその意見がひとつの作品をある種の方向に流していくこと。ひとつの方向に流していくのかどうかが正しいのか、流していく場所が正しいのかというのはいつも注意をはらわなくてはいけないと思う。「正しい」という前提を享受した上で流していくのはマスメディアで、「正しい」という前提を疑ったままで流していくのが文学だ。あたしたちがやったのは構造の分解だ。重なりあったメタ的な構造を一枚一枚はがしていけば、どの部分が光りかがやいているのかはよりはっきりすると思う。どの層のどの部分を美しいとあたしは思うんだろうか。価値はいつも面倒だ。だからひとはとんかちでそれを粉砕して、破片を拾う。あたしたちは破片を拾っているだけだ。まいにち、まいにち。それを価値のあることだと思いこんで。そして楽しいのはいつもそういうことだ。そういうことしかない。

   ◇◇◇

 高橋和巳のエッセイ「現代の青春」(旺文社文庫)を読んでいて、3回くらい喫茶店で吹きだして恥ずかしかった。痔の手術を受けたあとのあまりの激痛をこらえるため暗記していた般若心経をぶつぶつ唱えていた話とか(痔の痛みのリズムには資本論より般若心経!)。埴谷雄高の家を訪ねていくとき、通りを間違えていたのに気づかず、一軒のぜんぜん関係ない家が解体されているのを見て「埴谷雄高、わけわかんない小説を書きすぎて家まで失ったか!」とかんちがいして泣いてしまった話とか。なんだこのひと。すてきじゃないか。
 図書館に行けば全集があるだろうからいいけれど、高橋和巳ももはや文庫でぽんぽん買えるものではなくなっているみたい。ひどい。戦後の重要な文学、高橋和巳、藤枝静男、吉田健一、野間宏、などなど、いちおううちの本棚には数冊ずつそろっているのだけれど、どれひとつ読んでいないというていたらく。ごめんね。読みます。ぴかぴかぴかちゅう。

   ◇◇◇

 TNとH.I.Sに行って旅行のとりきめ。このままTNのやつが「かかか会社が…」と腑抜けたことを言いださないかぎり、あたしたちは11月にはボンジュールです。「DMC」を読んでフランス語の勉強をします。ボンジュール!

   ◇◇◇

「ジャガーさん17巻」を読む。原宿に買い物に行く話で感情移入しすぎて泣きそうになった。今回の高菜はひさしぶりにすごくかわいかった。頭突きでチョコを割る仕草がかわいい。

   ◇◇◇

 議論がへたでごめん、うまくなろうと思っていなくてごめん、言葉を使うときにはそれをきちんと定義しなくちゃ言いたいことが理解されないんだと知っているんだ、でもあたしは言いたいことが理解されたいと思ってすらいなくていつもぶつぶつひとりごとを言うことが楽しいんだ、たぶんこういうのはよくないんだ、だからごめんなさいなんだ。




コメント
ハンマースホイかあ、観たいですね。以前、「日曜美術館」で詳しく紹介されてましたけど、美術作品ってTV画面ですごさが伝わるもんじゃないですからね!・・・ということを「自動起床装置」かなんかで芥川賞とった人が言ってた気がします。
【2009/09/24 16:59】 | 上田洋一 #- | [edit]
ハンマースホイは去年見た絵のなかでもかなりだいすきな部類でした。後ろ姿の魅力、です。
絵は見にいくんだ!という気持ちとテレビの画面以外で見なければ、あんまり楽しくはないですね。

【2009/09/27 11:53】 | 桜井晴也 #oSfzfPCQ | [edit]
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