スポンサーサイト

--.--.--(--:--)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。





スポンサー広告 トラックバック(-) | コメント(-) | [EDIT]

平山素子「Life Casting」@新国立劇場

2009.11.06(01:32)

0:34 レイジ34フン [DVD]0:34 レイジ34フン [DVD]
(2006/07/19)
フランカ・ポテンテヴァス・ブラックウッド

商品詳細を見る

異邦人 (新潮文庫)異邦人 (新潮文庫)
(1954/09)
カミュ

商品詳細を見る

 夕方、マリイが誘いに来ると、自分と結婚したいかと尋ねた。私は、それはどっちでもいいことだが、マリイの方でそう望むのなら、結婚してもいいといった。すると、あなたは私を愛しているか、ときいてきた。前にいっぺんいったとおり、それには何の意味もないが、恐らくは君を愛してはいないだろう、と答えた。
                                  ――カミュ/異邦人


 3年ぶりくらいで読んでいる。「空が緑色だった」とかわけのわからないことがいっぱい書いてあって楽しいけれど、あんまり好きじゃないかもしれない、と思った。
 今日は朝までホラー映画を見ていた。「猟奇島」は狩りが好きすぎてうっかり人間を狩りはじめちゃった伯爵のお話。おもしろい。「0:34」は数年前のイギリスの映画。原題「CREEP」。この邦題とあらすじだけ見ると心霊ものとしか思えないけれど、ぜんぜん! ちがう! 鼠が犯人だと思って見ていたけれどそうじゃなくてよかった。ラスト、地下を逃げまわっていたヒロインがようやく犯人をやっつけて、地下鉄の駅まで出てくるシーンがある。彼女は犯人との戦いで泥だらけだ。もう朝だ。地下鉄にはスーツ姿の男のひとがいて、男のひとはヒロインをホームレスだとかんちがいして小銭を投げてやる。それで彼女が笑って、エンドロール。特におもしろくない映画だけれど、かっこうよかった。
 いったん眠って、それから電車に乗って新宿まで行き、平山素子「Life Casting」を見てきた。すごくきれい。会場が同じだったから、どうしても勅使川原三郎「鏡と音楽」と比べてしまう。「鏡と音楽」はこれ以上ないほどあたしの好みどまんなかの作品だったので好きで好きで好きで、これと比べたらある意味酷なのだけれど、「鏡と音楽」のほうがずっとよかった。もちろんそれは性質の違いで、「鏡と音楽」が西洋のほうに接近していくならば「Life Casting」はどちらかというとアジアンテイストだったと思う。作家で言えば「鏡と音楽」は村上春樹やポール・オースター(というよりもタルコフスキーの映画がいちばん近い)のイメージで、「Life Casting」は金井美恵子やジャン・ジュネのようだと思った。「鏡と音楽」では身体から出発し精神にたどりつくけれど、「Life Casting」は身体から出発して身体にたどりつこうとしていた。「鏡と音楽」ではダンサー同士が積極的にからむことはなかった。でも平山素子はどんどんからむ。おたがいの肉がからまりあってぐねぐね動く。だから「鏡と音楽」よりもよっぽど肉感的で、官能的だ。
 空間の使いかたにしても、「Life Casting」ではたとえば退場からしてやりづらくなっていた。舞台と舞台袖を仕切る隙間が数十センチしか開いていないので、ダンサーは退場するときはすべるようにしてでていかないといけなかった。そういう演出はとてもすてきだと思った。
「鏡と音楽」はけっきょく空間の芸術だったんだと思う。ダンサーの身体が明らかに空間をつくりあげていたけれど、平山素子の場合は空間を通してダンサーの身体をつくりあげようとしていたと思う。そのちがいかもしれない。でも、たぶん、あたしは衣装が好きじゃなかったのだと思うのであるよ。
 二部構成になっていて、二部が平山素子のソロだった。ソロと言うよりも、彫刻と一緒に踊るデュオだと言ったほうが正確かもしれないけれど。朝まで映画を見ていたせいでろくに眠らずに行ったら眠ってしまった。岩壁を思わせる背景に隙間ができ、その向こうからぱあっと光が漏れていた。その隙間のなかで平山素子は隙間に足をかけながらのぼり、踊っていた。すごく、すごく、信じられないくらいきれいだった、ので寝た。寝不足で、会場が暗くて、音楽がミニマルミュージックの極致みたいなものだったので、しかたがない。くそう。あたしのせいじゃない。ダンスが楽しい。

   ◇◇◇

 これ以降しばらく楽しいイベントがないので、悲しい。次は16日、20日、22日にダンスと演劇。24日からはフランス(あたしもう学校行く気ないわ)。16日まで生きればもう楽しいことしかない。12月も上旬にダンスがふたつ、12日には吉祥寺で友川カズキのライブ。うーん12月までは生きていたい。でも1月は七尾旅人と後藤まりこのライブだし、2月にもダンスがいっこある。死ぬなら3月になってから会社に入る前に死のう。
 次の土曜日から一週間、高田馬場の早稲田松竹という映画館で、人類史上もっともかわいい女の子だと俺のなかでもっぱらの噂であるアナ・トレント主演「ミツバチのささやき」が上映されるので、まだ見ていないひとは、みんな、間違ってでも見にいってください。

   ◇◇◇

 平山素子って北京オリンピックでシンクロのふりつけ協力をしていた、すごい人だったらしい。あと、クロード・レヴィ=ストロースが死んだ。レヴィ=ストロースがまだ生きていたことにびっくりした。「悲しき熱帯」が買ってからもう1年くらいうちの本棚に眠りっぱなしなので、そろそろ読みたい。




コメント
はじめまして。以前からストーカーのように桜井さんの文章を読んでいたのですが、耐えきれなくなってコメントします。

>「0:34」は数年前のイギリスの映画。原題「CREEP」。この邦題とあらすじだけ見ると心霊ものとしか思えないけれど、ぜんぜん! ちがう!

この映画イギリス産だったのですね。数年前英語で見て以来地下鉄が怖くなって私は今でも夜の地下鉄が苦手です。

>次の土曜日から一週間、高田馬場の早稲田松竹という映画館で、人類史上もっともかわいい女の子だと俺のなかでもっぱらの噂であるアナ・トレント主演「ミツバチのささやき」が上映されるので、まだ見ていないひとは、みんな、間違ってでも見にいってください。

横浜から東京までは結構近くて遠い国だと思ってるのでいかないかも知れないけど、youtubeでみたアナ・トレントは妖精みたいでした。


 
【2009/11/08 04:38】 | 香奈女 #- | [edit]
はじめまして。
ありがとうございます、僕もストーカーのように他人の文章を読むのはとっても得意ですよ!
やりすぎて本当のストーカーになりそうなので気をつけています。きもちわるいです。

> この映画イギリス産だったのですね。数年前英語で見て以来地下鉄が怖くなって私は今でも夜の地下鉄が苦手です。

イギリス本国でも「地下鉄乗るのが怖い!」と言うひとが続出したみたいですね。すごいですね。
あの手術室の中身が趣味が悪くてたいへんによかったです。犯人のひとも意味不明でたいへんよかったです。関係ないですけれど、テレビアニメ版の「ヘルシング」にああいうひとがいました。


> 横浜から東京までは結構近くて遠い国だと思ってるのでいかないかも知れないけど、youtubeでみたアナ・トレントは妖精みたいでした。

埼玉県民は横浜を東京の一部だと思っているので、
遠いと知るとカルチャーショックです。でも埼玉より横浜のほうがいいです。
you tubeで見て妖精なら映画館で見ると精霊レベルにはなります。とっても、かわいいです。
都内ではちょくちょくやっているので、一度映画館で見てみるとよいと思います!
【2009/11/08 16:37】 | 桜井晴也 #oSfzfPCQ | [edit]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://kizuki39.blog99.fc2.com/tb.php/726-c4565a3e
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。