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No Title

2010.09.26(02:15)

 あの子のことをほんとうに好きだと思うけれど、そこまで好きとすら思ってまでもたぶんぜんぜんほんとうに好きじゃなくて、というよりも、好きでいながらどうでもいいみたいな感じで、たとえばそのことについて「かなしい」とか「こまる」とか「傷つく」とかいっぱい言ったような気がするけれど、実際にはべつにたいしてなんとも思ってはいなかったような気がする。だから、さいきんは文章としてなんか繊細っぽいことをわざと書いたりしてみたんだけれど、それでもわたしはわたしの文章の100分の1もかなしんだり、傷ついたりしていないだろうと思った。たとえば「文章とか手紙だとかならほんとうのことが書ける」なんて、ぜんぶうそだと思った。わたしの気持ちにはたぶんほんとうかうそかというものすらなくて、それがほんとうならぜんぶほんとうでいいし、それがうそならぜんぶうそでいい。わたしはいつもわりとほんとうのことをしゃべっているつもりだけれど、それはつまりわりとうそのことをしゃべっているということだけだった。わたしが「きみが明日死んだなら俺はいやだよ。でもたぶんすぐに忘れちゃうよ。せいぜい1年かな」というようなことを言ったら「長いですねー」って言った。あの子はわたしが明日死んでもべつにいやじゃないみたいなことを言った。わたしはひとの気持ちとかある種の繊細さとかに鈍感であることに関しては一流だろうと自負していたけれど、どうもあの子にくらべるとぜんぜんそうじゃないなって思えて、だからあの子を好きだと思った。わたしはいつもてきとうにしゃべっているつもりだったけれど、あの子はわたしよりもはるかにてきとうにしゃべっているように思えて、だからあの子を好きだと思った。でもそれはやっぱりそれだけのことでしかなくて、わたしやあの子がたぶんなにを思ってもそれはそれだけのことでしかなくて、そういうのはなんにもならないし、どこにもいかないんだろうと思った。あの子の話を聞いているとすべてにんげんについてどうでもよくなってくるように感じられて、それはほんとうのところ快楽だから、もっとそういうのがほしいなって思った。わたしたちの問題はたぶんわたしがだれかをほんとうに好きになれるかとかなれないとかの問題ですらないから、それはわたしの問題で、だから、もうぜんぶどうでもいいなって思った。ほんとうとか、うそとか、気持ちとか、他人とか、だれかを愛するとか愛さないとか、もうそういうのはぜんぶどうでもいいなって思った。もうずっと、そもそものはじめからどうでもよかったけれど、もっとちゃんとどうでもよくなりたいなって思った。それはそれなりにまともな話だったかもしれないけれど、あの子はずっと笑ってばかりいて、たのしいなって思った。




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